10月29日(金)、澄み切った秋空が祝福してくれる中、青山高等学校最大の文化祭「楓フェスティバル」が白山総合文化センターで開催されました。テーマは「Evolution」パンデミックに負けることなく日々の芸術活動に取り組み、その集大成をステージで輝かせます。生徒一人ひとりが「成長から進化へ」を感じ取った瞬間をご紹介します。
青山高校は、日々の生活の中で絵画やクラシック音楽などに触れる機会を増やしています。今回の楓フェスティバルでは、プロのソリストとして多方面で活動をされている丸田悠太氏をお招きして、吹奏楽部とのコラボレーション演奏、そしてコンサートを開いていただきました。吹奏楽部とのコラボレーションではディズニーの「A Whole New World」他1曲、ミニコンサートではG.ビゼーのアルルの女よりメヌエットを始めとした他4曲を演奏していただき、その旋律の素晴らしさに、観客一同が思わず息を呑みました。
和太鼓部は、全国大会で披露する機会に恵まれた演目「兵(つわもの)」「瑠璃拍子」の2曲を演奏しました。炎のうねりのような激しさと、澄み渡る水面のような静寂がホール全体の空気を和太鼓に染めました。ホールに響き渡る力強い鼓動から日々の特訓の積み重ねがひしひしと伝わってきました。
放送部からは、創作声劇「羅刹奇譚」です。災害のトラウマを背負った主人公が、困難を乗り越えて成長する姿を表現しました。創作声劇の見どころは、スクリーンに投影される幽玄な静止画と迫真の声優演技の融合です。登場人物全てに吹き込まれる個性と鬼気迫る心理描写は、鬼滅の刃や東京リベンジャーズといったアニメ作品に強くインスパイアされ、観客の感情を激しく揺さぶりました。
バラエティに富んだ部活動やサークル活動を通じて、多くの生徒が個性を発揮しています。ミュージックアカデミーサークルからは清水翔太さんの「花束のかわりにメロディーを」、そして米津玄師さんの「ピースサイン」の2曲を演目に、ピアノソロによる独唱とアコースティックギターとピアノ演奏のコラボレーションが披露されました。ダンス部は躍動感あふれるオリジナルダンスメドレー、サイエンス部からはアプリケーション開発やロボットプログラミングの活動発表がありました。
ステージ発表の最後を締めくくるのが「NEO合唱~青山高校ver」です。パンデミックの中でも高校生らしく生き生きとした映像で合唱をつないだポカリスエットのCMに大きな影響を受けました。テーマである「Evolution」を叶えるために、積極的に新しいことを探して挑戦をしています。製作には多くの仲間の協力と時間を要し、たくさんの苦労がありましたが、映像とダンスで躍動感と喜びを表現したNEO合唱を通じて、青山高校生の進化を表現することができました。
ステージの幕が下り、その舞台裏では円陣となった実行委員が感動と心地よい疲労感に包まれます。そしてなにより生徒全員が協力して文化祭を創り上げたことへの感謝の気持ちに満たされました。この経験を通じてあきらめずに最後までやり抜くことの素晴らしさを知りました。今回の経験で大きな「Evolution」を遂げた青山校生。次のステップを踏む出すための動きがもう始まっています。
関連リンク
国立音楽大学 丸田悠太氏紹介ページ